ドライアイ治療の基本は点眼薬です。
涙は、涙腺から分泌され、目の表面を覆った後に、涙点から鼻に抜けて行きます。
このため、涙腺に栓(涙腺プラグ)をして、涙ができるだけ目の中に留まるようにする方法もあります。
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点眼薬がドライアイ治療の基本です。眼科医からの処方薬だけでなく、市販薬にもドライアイ用のものが多数あり、症状がよほどひどくなければこれで十分に治療可能です。
市販の目薬も非常に多くの種類がありのですが、中でも人間の涙に近い「人工涙液タイプ」の目薬がお勧めです。
点眼薬には、防腐剤などの添加物が入っているものもあります。ドライアイの人は、涙の量が不足するために防腐剤などをうまく洗い流せず目の表面に残って傷をつける副作用があるので、防腐剤の入っていない目薬を選ばなくてはなりません。
目薬の中で、角結膜上皮障害治療剤と呼ばれるヒアルロン酸を主成分とするものがあります。人工涙液の目薬は、基本的に水分補給をするだけですが、ヒアルロン酸系の目薬には粘性があり、涙や目薬の成分を目の尿面にしばらく留めてくれます。この作用により、目薬の薬効成分とあいまって目の表面の傷も修復されます。
目薬には、その成分や形状などの特徴もありますので、自分の症状に合うものを選定するとよいです。ここに、これらを要約しておきます。
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・人の涙に近い人工涙液タイプの目薬がお勧め。
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・防腐剤などの添加物入り目薬はドライアイには向かない。
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・ヒアルロン酸を主成分とする目薬は特にお勧め。
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・コンタクトレンズには、コンタクト用目薬がある。
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・容器入りよりも1回使いきりの目薬の方が清潔でよい。
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ドライアイ用メガネというのがあり、涙の蒸発量を減らしてくれる効果があります。長時間のパソコン操作などをする人にはお勧めです。
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涙はしばらく目の表面に留まり役目を終えると、涙点から鼻に抜け出てゆきます。涙点から鼻に抜ける量を抑えるために涙点に栓をしてしまうのが「涙点プラグ」です。
シリコン製の小さなプラグを目の端にある涙点に症着して涙の量を調整します。
涙点プラグの使用を開始すると1週間ほどで目の傷が改善されるなど効果が現れてきます。使用法も簡単で効果もありますが、涙点プラグの脱落などの問題もあります。
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涙点を縫い合わせてしまう「涙点閉鎖術」があります。この方法は涙点を閉じてしまい涙の流出を抑え留めるることでドライアイを鎮めます。
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ドライアイの予防
ドライアイの治療だけでなく、ドライアイにならないような予防も大切です。人には誰にも仕方なく続けているような悪い習慣などもあります。
ここでは、日常生活の中で、少しでもドライアイの予防になるような方法を示してみましたので参考になればと思います。
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・OA機器にフィルター装着
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・長時間のデスクワークには適度な休憩
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・加湿器で十分な湿度を
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・目に濡れタオル
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・ときどき遠方を眺める
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・意識的に瞬きをくりかえす。
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・エアコンの直接風を避ける。
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・タバコの煙を避ける。
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・リラックスする。
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・適度にヒアルロン酸配合の目薬をさす。
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