屈折異常や調節異常の通常の検査は「ランドルト環検査法」で行われます。
ランドルト環では、大きさの異なる「Cの字型」の環を上下左右ランダムに表示し、C文字の開いている方向を識別することで行います。
どこまでの大きさのC文字の開きが識別できるかで、接近する二点を分離して見える最小の視角を測定するのです。
こうして測定した視力は、分離した二点を識別できる視角を角度を「分」で表示したときの逆数で表します。
視力検査法では、一定距離(通常は5m)から見たときに、視力が0.1~2,0までの範囲に相当する環が描かれています。
視力が0.1以下の場合には、たとえば、5m用の検査表で3mに近づけば最大のC文字の開きが識別できるなら、視力は 0.1X3/5=0.06 のように計算して定めます。
検査は両眼同時の検査法と片眼ずつの検査法があります。また、裸眼での検査とメガネなどによる矯正後の視力などを検査することもあります。
このような視力検査が眼の検査の基本ですが、詳細に検査が必要な場合には、屈折異常や調節異常をはじめ、角膜の形状を調べたり、眼圧を測定したり、眼底を観察したりする多くの検査が行われることもあります。
最近では、視力検査表による検査ではなく、光学機器により近視や遠視、乱視などの検査を行う方法も普及してきました。
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