GoTo MKTOPphysical illnessPC版へ移動Now PC
 
PHYSICAL ILLNESSMENTAL ILLNESSMEDICAL TECKNOLOGYMEDICINE
HEALTH PROMOTIONNEWTORIENTSUPPLEMENTWHOLE BODY COSMETOLOGY  

You can easily find the "disease name" and "other item name" by pressing this button.

[ Physical Illness ]

* @@@ *


中耳炎症
〔中耳炎〕

急性中耳炎
慢性中耳炎
滲出性中耳炎
真珠腫性中耳炎
好酸球性中耳炎

〔急性中耳炎〕

[ Hit a button for Quick Look!! ]


この疾患の概要です

 外界からの音を振動として捉える鼓膜の奥側でツチ骨やキヌタ骨、アブミ骨などがある部位を中耳といいます。

 中耳からは耳管と呼ばれる細い管が伸びていて、鼻の奥の鼻咽腔と繋がっています。

 中耳はこの管によって換気され、中耳内の圧力は大気と同じになるように調節されています。



 この中耳に急激な炎症が起こるのが〔急性中耳炎〕で、一般には単に〔中耳炎〕とも呼ばれる疾患で、〔急性化膿性中耳炎〕とも呼ばれます。

中耳

 広義の意味での〔中耳炎〕の中には、〔急性中耳炎〕の他にも次のようないくつかの〔中耳炎〕があります。

 ・慢性中耳炎
 ・滲出性中耳炎
 ・真珠腫性中耳炎
 ・好酸球性中耳炎



 〔中耳炎〕は乳幼児などこどもの耳の病気の中で最も多い疾患で、風邪をひくと起こりやすく、鼻や喉などの上気道から肺炎球菌などの細菌が中耳内に侵入し感染して起こります。

 風邪により耳管の機能が障害されたり、鼻をかんだり咳をすることで鼻の中の圧力が上昇するのが原因となります。

 〔中耳内〕に炎症による膿汁が蓄積すると、鼓膜を内側から圧迫され、発熱とともに激しい耳痛が生じます。

 多くの場合、喉の痛み、鼻汁、鼻つまりなどの症状を伴います。〔中耳伝音障害〕を起こすために、一時的に〔伝音難聴〕と呼ばれる〔難聴〕になることがあります。


back to pagetop
Overview
〔急性中耳炎という病気〕

 急性中耳炎は、いわゆる「中耳炎」と呼ばれる病気で、「急性化膿性中耳炎」とも呼ばれます。

 いわゆる中耳炎にはこの他にも「慢性中耳炎」や「滲出性中耳炎」「真珠腫性中耳炎」「好酸球性中耳炎」などがあります。

 急性中耳炎は、こどもが風邪をひいた後などに起こりやすい病気です。

 人の耳の奥には鼓膜がありますが、その裏側には中耳腔という小さな部屋があります。

 この中耳腔は、耳管と呼ばれる細い管で鼻と喉に繋がっていて、耳の裏側の圧力を調節するときに使われます。

 ドライブしながら休息に高地に移動すると耳がツーンとなることがあります。あくびをすると元に戻りますが、中耳腔と鼻との間の細い管を通って空気が出入りし圧力が調整されるからです。

 風邪をひいた後や急性上気道感染症の後に、喉や鼻からこの細い管を通過して肺炎球菌などの細菌が耳の裏にある中耳腔に侵入し感染すると、炎症を起こし激しい痛みを伴います。これが急性中耳炎です。

 また、プールの水が外耳道から侵入して中耳腔に入ると同様な炎症を起こし中耳炎になることがあります。

 急性中耳炎に特有な症状は、耳痛、耳だれなどです。中耳腔という狭い場所に膿が貯まるために、多くは痛みを伴います。

 また、風邪に引き続いて起こることが多いため、熱や咳、鼻水などの症状を伴うことが多くなります。

 急性中耳炎は、10歳以下の小児に、特に2歳以下の乳幼児に多く発症します。風邪をひいた後や、プールなどで外耳道に水が浸入したときなどが危険です。


back to pagetop
Symptom
〔急性中耳炎の症状〕

 急性中耳炎では、中耳腔の中で炎症が起こる結果、細菌と戦った白血球の死骸が膿となって溜まり鼻と中耳腔とを繋いでいる耳管を塞いでしまいます。

 このため、耳の中の圧力が高まり激しい耳の痛みや発熱をもたらします。

 中耳腔の圧力が高まることで、耳閉塞感や耳鳴り、難聴などの症状が現れることもあります。

 急性中耳炎に特有な症状は、鼓膜が発赤・混濁・膨隆し、赤く腫れあがり、発熱を伴う激しい耳の痛みを引き起こすことです。

 炎症により生じた内部の膿が、鼓膜を破って外耳道に流れ出る「耳だれ」も起こります。

 耳だれが出てしまうと痛みや発熱が軽減したり、軽快することが多いですが、このような状態になるまで放置してしまうと、慢性化してしまう可能性もあるので、早めの治療が必要です。

 まだ言葉を使えない乳幼児の場合、本人は症状を訴えにくいですが、発熱が続き不機嫌になったり、耳に手をやる仕草をするときは注意が必要です。

 もしも耳たぶを少し引っ張っただけで、激しく痛がったり、泣き出したりするようなら急性中耳炎の疑いがあるので、すぐに小児科や耳鼻科の受診をした方がよいです。


back to pagetop
cause
〔急性中耳炎の原因〕

 急性中耳炎は、多くの場合、急性上気道感染症に引き続いて起こります。

 中耳腔と鼻とを繋ぐ細い管を通して、炎症の原因となる微生物が移動し、中耳腔内で増殖することで起こります。

 微生物との戦いで死滅した白血球の死骸が膿となって中耳腔に溜まり、中耳腔内の圧力が上昇することで、耳痛や発熱などの症状となります。

 主な原因菌は、肺炎球菌やインフルエンザ菌などです。その他にも上気道鼻咽腔粘膜の常在菌でグラム陽性球菌の一種、肺炎連鎖球菌やモラクセラ・カタラーリス菌なども原因になることがあります。

 急性中耳炎の原因の多くは、鼻から中耳腔に移動する病原体による感染ですが、プールやお風呂でのシャンプー時などの水が耳の穴に入り、外耳道に侵入することで感染する場合もあります。


back to pagetop
Diagnosis
〔急性中耳炎の診断〕

 急性中耳炎の診断では、問診により「耳が痛い」「聞こえにくい」あるいは「耳だれが出る」などの症状を確認します。

 続いて、耳鏡検査により外耳道内部の様子を詳細に検査し、診断を確定します。

 耳鏡検査では、耳鏡と呼ばれる装置を外耳道に挿入して行うのですが、この際、耳介を後上方やや外側に引っ張ると外耳道が水平になり鼓膜が見えるようになります。

 鼓膜は正常なら、光沢のある灰白色をしています。中耳炎になると鼓膜は充血したり穴が開いたり、鼓膜を透して中耳の中に液の貯留が見えたりします。

 息をこらえて気張らせると鼓膜の可動性に異常がないか確認できます。

 これらの検査で異常が確認されれば診断が確定するわけです。年長児や成人なら症状を正確に述べることができ、耳鏡検査も容易に行えるので診断は容易です。

 しかし、乳幼児、特に2歳以下のこどもの場合には、まだはっきりと耳の痛みを訴えることができないため、診断にこぎつけるまでにやや問題があります。

 乳幼児が風邪をひいた場合、普通なら4~5日くらいすれば熱も下がり症状も治まってきますが、その時期を過ぎてもまだ継続的に熱がで続けるときや、風邪の症状がよくなってきたのに、再度発熱して機嫌が悪くなるときには、単なる風邪ではなく、肺炎や中耳炎の疑いが強くなります。

 肺炎なら、呼吸が苦しそうにまり、咳が出つづけます。

 中耳炎ではこのような症状はでませんが、2歳以下の乳幼児に、馬鹿に機嫌が悪い、耳に手を持っていく仕草をする、頭を振るなどの症状があったら、一応中耳炎を疑う必要があります。


back to pagetop
treatment
〔急性中耳炎の治療方針〕

 耳が痛くなり耳だれが出るなどの症状が出たら、先ずは自宅で「応急処置」として氷などで耳を冷やします。

 次に、病院での診察を受け、抗生物質などによる「薬物療法」で治療を受けます。膿の症状が激しい場合には「鼓膜切開」などの処置をしてもらいます。

 一般に乳幼児などが発熱すると小児科に受診することが多いですが、中耳炎の症状の激しいものでは小児科での治療は完璧にはできないこともあります。

 中耳炎の疑いが強いと思ったときは、耳の検査機器や治療設備も完備している、耳鼻科で診てもらった方がより適切な処置が可能となります。

 また、中耳炎は、2歳以上になるとだんだん罹りにくくなりますが、繰り返し罹り慢性化することもあります。

 耳は大切な器官であり、中耳炎は難聴の原因になることがあるので、最初に罹ったときにしっかりした治療をしておかなくてはなりません。

 治療を中途半端にしてしまうと、稀ではあるものの、顔の筋肉を思うように動かせなくなる「顔面神経麻痺」、耳の後ろの骨にまで細菌が侵入する「乳様突起炎」、および「髄膜炎」「滲出性中耳炎」などに進行してしまうこともあります。

 万が一鼓膜に欠損ができてしまうと、難聴にもなりかねません。

〔自宅での応急処置〕

 乳児などが耳を痛がる場合の自宅での応急処置は、先ず耳の湿布や氷のうなどで耳を冷やすことです。

 氷は冷たいので、湿布の上から冷やすか、タオル1枚くらいで包んで極端に冷たくしないように注意します。耳を冷やすことで痛みの症状が和らぐことがあります。

 自己判断での医薬の使用は問題もあるのですが、夜間などに高熱が出てしまい、止むを得ない場合には、解熱剤を使うことも必要です。

 通常、解熱剤には鎮痛効果の作用もあるので症状を和らげてくれます。

〔急性中耳炎の薬物治療〕

 中耳炎の症状にもよりますが、程度が軽ければ、抗生物質の内服で炎症も鎮まり、鼓膜内部に溜まった膿も鼻の奥に自然に抜けてしまいます。

 中耳炎はしばしば風邪と合併して発症するので、そのようなときは風邪の治療と同時に抗生物質の投与を行います。

 抗生物質の投与には、全身的なものと炎症の起こっている部位にだけ投与する局所的なものとがあり、症状の程度により使い分けられます。

 重症になり膿の蓄積量が非常に多い場合には、抗生物質の内服や点滴だけではなかなか膿が抜けきれず、熱も下がりにくくなります。

 この場合は、鼓膜を切開して膿を抜き去ることが必要かも知れません。

 炎症を抑えるために投与される医薬には、非ステロイド系非ピリン系の抗炎症解熱鎮痛剤アセトアミノフェンなどが用いられます。

 また、原因がアレルギー性であれば、抗ヒスタミン剤も使用されます。

急性中耳炎の治療に使用される抗生物質など
物質名 薬品名 商品名

抗炎症解熱鎮痛剤 アセトアミノフェン
(パラセタモール)
・ピリナジン(山之内)
・カロナール(昭和薬化工)

抗生物質など アモキシシリン ・アモリン(武田)
・サワシリン(昭和薬品加工-藤沢)
・パセトシン(協和発酵)
・ワイドシリン(明治製薬)

塩酸タランピシリン) ・ヤマシリン(山之内)


〔鼓膜切開による治療〕

 抗生物質などによる治療でも膿が排除できないとき、あるいは耳の痛みが激しく、抗生物質による膿の排除や発熱の低下も困難と思われるような重症時には、鼓膜切開による治療が考慮されます。

 放置しておいても最終的には鼓膜が破れて内部の膿が耳だれとして流れ出してしまうと、熱も下がり痛みもなくなって治癒しますが、切開したときに比較して鼓膜の傷みも激しくなるので、重症時にはやはり鼓膜切開も決心する必要があります。

ページのトップへ戻る