多くの場合、高血圧症の直接的原因が分からないものの、生活習慣で高血圧を誘発するものとして、食塩などの摂取量が多すぎる場合、運動不足の場合、過度な肥満の場合などがあります。
頑張って次のような生活習慣の改善を実行すると効果があることが分かっています。特に、節酒、禁煙、軽い運動の励行などの生活習慣の複合的取り組みはより効果的です。
食塩の摂り過ぎは高血圧ばかりでなく胃がんや心臓病などの原因にもなるので、減塩は絶対に必要です。
日本高血圧学会で、通常の日本人に勧められている1日当りの塩分摂取の目標値は、10g未満ですが、高血圧患者の場合には6g未満となっています。
塩分の多い食品の例をあげると、漬物、干物、しおから、ラーメンやソバなどの汁やスープ類などがあります。
それに、味噌、醤油、ソースなどの調味料も当然、塩分含有量は多いです。高血圧を予防しようとしたら、料理はうす味にするのがコツです。
高血圧患者には野菜や果物の積極的摂取が重要ですが、重篤な腎障害を伴う患者の場合には、高K(カリウム)血症をきたすリスクがあるため、推奨できません。
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体内の余分な塩分を排泄してくれるミネラルとしてカリウムがあります。高血圧の予防にはカリウムの多い食品を積極的に摂るのがおすすめです。
カリウムは新鮮な野菜や果物などに多く含まれます。玄米やライ麦パンなどもカリウムが多いです。
肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者の場合、糖分の多い果物の過剰な摂取は避けなくてはなりません。また、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えたり、魚類を積極的に食べるのがよいです。
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多くの研究から、肥満が高血圧の危険因子となっていることは明らかです。高血圧になりたくなかったら、先ず、標準体重を守る生活習慣を身につける必要があるのです。
メタボリックシンドロームにならないために、脂質の摂取量を制限し適正体重を維持する必要があります。BMI値で25未満が目標です。
BMI=(体重kg)/((身長m)X(身長m))
たとえば、身長160cmの人が、体重60kgならBMI値は23.4で安全領域ですが、体重が70kgに増えると、BMI値は27.3となってとても危険になります。
肥満は、その他の生活習慣病にもよくないので、内分泌・代謝の病気の「肥満症」のページにも詳しく解説しています。参照して下されば参考になるかと思います。
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過度に肥満な人は、食べすぎと運動不足が大きな原因だと思われます。
規則正しく運動する人は、肥満にもならないし、コレステロールなどの脂質量も適正のはずです。糖尿病などにもなりにくいといえます。
一般に運動している間は血圧が上がりますが、軽い有酸素運動を毎日続けると、高血圧にはなりにくいとされます。
運動は、心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に毎日30分以上程度の運動を続けることが推奨されます。おすすめの有酸素運動は、ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳などです。
軽い運動は大切ですが、高血圧の人には重量挙げや懸垂のように、筋肉を長時間収縮させる運動は、息を止めての無酸素運動となるため非常に危険です。
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アルコール摂取量は適量に制限しなければなりません。エタノール換算で、男性なら20~30mL/日以下、女性で10~20mL/日以下が目標です。
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喫煙は血管を収縮させ、高血圧を招き易いとされます。できるだけ努力して禁煙を実現しましょう。
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冬の寒さが高血圧に悪いこともよく知られています。厳冬期には、お風呂場やトイレの温度の管理は十分にやりましょう。
お風呂はあまり熱い風呂は避けて、ちょっとぬるめくらいの温度でゆっくり入るといいです。浴室と更衣室の温度差が大きいと危険です。高血圧の人は、冷水浴やサウナは厳禁です。
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人間だれにもストレスがありますが、感情が高ぶると血圧も上がります。高血圧を予防するには、ストレスは早めに解消して、心身をリラックスさせるといいです。
ストレス解消の方法には、入浴、アロマテラピー、マッサージ、趣味に没頭、好きな音楽を聴く、ペットと遊ぶなどなど何でもいいのです。
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