マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマを病原体とする呼吸器感染症で、抗生物質のペニシリンが効かない特徴があります。
小学生を中心とした若年者に多く発症し、主な症状として空咳がでます。
肺炎球菌などによる普通の肺炎とは異なるため、非定型肺炎(時には異型肺炎)とも呼ばれます。
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クラミジア肺炎は、クラミジア(肺炎クラミジア、トラコーマ・クラミジア)により引き起こされる肺炎です。
市中肺炎の中でよくみられ、主に幼児が感染して、乾性の咳、鼻水、鼻づまり、ノドの痛み、発熱と頭痛、嗄声の症状が現われます。
マクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系の薬品の服薬などで治療します。
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通常、土壌や水溜りの中で繁殖するレジオネラ菌が原因で起こる肺炎です。咳、痰、発熱、全身倦怠、呼吸困難、食欲不振などの症状がでます。
通常の肺炎と同様な症状です。
この病名の由来は、フィラデルフィアのホテルに在郷軍人が集まった際、新種の細菌で肺炎が発生し多数の死者が出たことによります。
在郷軍人会を意味するレジオンから、この新種の細菌名がレジオネラと名づけられました。
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ニューモシスチス肺炎は、酵母様真菌であるニューモシスチス・イロヴェチを病原体とする肺炎です。
免疫能力が高い場合には感染することはなく、化学療法やステロイド剤使用者、後天性免疫不全症候群などにより免疫機能が低下している時に感染する日和見感染症の一つです。
痰を伴わない乾いた咳が出て発熱や呼吸困難の症状が現われます。
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リケッチア肺炎は、一般細菌より小さな病原体であるリケッチアにより引き起こされる肺炎です。
感染すると、発熱し激しい頭痛や悪寒、極度の脱力感、筋肉痛、胸痛などの症状を伴って突然発症します。
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細菌やウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラ、ニューモシスチス・イロヴェチ、リケッチアなどによる肺炎以外にも、真菌や原虫、寄生虫などが原因となる感染性肺炎もあります。
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機械的肺炎は誤嚥性肺炎(嚥下性肺炎)、閉塞性肺炎、吸入性肺炎とに分類されます。
誤嚥性肺炎は、高齢者や術後の人に多く、食物、胃内容物、口腔内常在菌を誤って飲み込んでしまって起こる肺炎です。
閉塞性肺炎は、慢性閉塞性肺疾患とも呼ばれ、喫煙や有毒ガス、微粒子の吸引が原因で、気管の炎症や肺胞の破壊により気管が詰まる肺炎で、痰の増加、息切れ、動悸、呼吸困難が起こります。
吸入性肺炎(吸引性肺炎)極微粒子などの吸い込みで起こす肺炎です。
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薬剤性肺炎は、インターフェロンや抗癌剤、漢方薬など服用や点滴、健康食品やサプリメントによる副作用が原因で発症する肺炎です。
薬品や毒物自体の影響、あるいはアレルギー反応などにより肺に炎症を起こします。
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症候性肺炎は、病気などから身体を守る免疫機能に異常が発生し、自分自身の肺を攻撃してしまうために発生する肺炎で、膠原病性肺炎、あるいは膠原病肺とも呼ばれます。
症候性肺炎の主なものは、関節リウマチにおけるリウマチ肺です。
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好酸球性肺炎は、白血球の一種である好酸球が肺の組織に浸潤をきたし、肺炎を発症する一連の症候群です。
症状や状態により、単純性好酸球性肺炎・慢性好酸球性肺炎・急性好酸球性肺炎・ぜんそく性好酸球性肺炎・熱帯性好酸球性肺炎・結節性動脈周囲炎・ウェゲナー肉芽腫などがあります。
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放射線肺炎は、肺がん、および近傍の食道がんや乳がん、胸壁に発生したがんの治療のために放射線照射を行うことがあります。
この放射線を浴びることで間質性肺炎や繊維症を起こすことがあります。
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カビや細菌、真菌、および様々な化学物質や有機物を吸引することで、肺内部の肺胞にアレルギー症状が発生することがあります。
過敏性肺炎は、このようなアレルギー反応によって引き起こされるアレルギー性肺炎です。
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肺炎の病変の形態による分類では、〔肺胞性肺炎〕と〔間質性肺炎〕とがあり、〔気管支肺炎〕は、肺内部の気管支壁に肺胞が出現する部分の「細気管支」や「小葉」部分で発生する肺炎です。
近年みられる大部分の肺炎は、このタイプの肺炎で、〔小葉性肺炎〕とか〔巣状肺炎〕とも呼ばれます。
気管支肺炎は、炎症の範囲が細気管支と肺胞を含む小葉に限局している肺炎で、咳や黄色い痰、数日間以上継続した発熱がみられ、食欲低下や全身倦怠の症状が現われます。
風邪やインフルエンザ感染後に発症することが多い市中肺炎です。
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肺を大きく分割している部分である肺葉全域に、肺炎双球菌や肺炎桿菌の感染で発生する肺炎で、クループ性肺炎、あるいはクルップ性肺炎とも呼ばれます。
肺の広い範囲に炎症がおよぶため、咳や痰、高熱、呼吸困難、胸痛などの症状が比較的重くなります。
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間質性肺炎は、肺の内部組織である間質組織に炎症を起こす肺炎で、肺胞組織に炎症を起こす通常の肺炎とは異なった症状や経過を辿ります。
間質性肺炎の症状には、呼吸困難や呼吸不全などがあり、治療が困難な難病です。
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間質性肺炎の中で原因不明で起こる肺炎を特発性間質性肺炎と呼びます。特発性とは医学用語で原因不明という意味です。
安静時には普通に呼吸していても、歩行中や入浴、排便など日常的なちょっとした動作で呼吸困難症状が現われます。
また、季節に関係なく乾いた咳がでます。
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膠原病や病原体、放射線照射、薬剤など様々な原因により、肺内部の組織である肺胞や細気管支で炎症が起こると、炎症によって生み出されたものが固まって、器質化物という産物ができます。
これが細気管支に蓄積充満した状態を器質化肺炎といい、原因がはっきりしないものを特発性器質化肺炎と呼びます。
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ごく普通の日常生活の中で発症した肺炎を市中肺炎と呼びます。病原微生物により、肺炎球菌や肺炎桿菌などの感染による定型肺炎(一般細菌性肺炎)や、多くのウイルスやマイコプラズマなどによる非定型肺炎と呼ばれるものがあります。
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院内肺炎とは、何らかの病気治療のために入院中に、肺炎の原因となる微生物に感染して起こるすべての肺炎をいいます。
入院後48時間以内に発症した肺炎は、入院前に感染したと考えられ市中肺炎と呼びます。
これに対し、院内肺炎は、入院後48時間以上経過後から、退院後48時間以内に発症した肺炎をいいます。
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