半月板が損傷しても傷が小さければ無症状か疼痛のみのこともありますが、断裂が大きくなるといろいろな症状が現れてきます。
半月板損傷の典型的な症状は、膝の痛みや腫れ、運動障害、歩行障害などですが、それにも下記のように多くのパターンが存在します。
膝の疼痛 |
受傷後すぐに荷重歩行痛が現れます。また、膝裏からふくらはぎの上部にかけての放散痛を訴えることもあります。
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関節の腫脹 |
膝の関節に関節液が溜まり大きく腫れあがります。
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嵌屯症状 (かんとんしょうじょう) |
損傷した半月板の破片が大腿骨と脛骨の間に挟まれ、膝が曲がったまま伸ばすことが困難な状態になることがあります。この現象はロッキング現象とも呼ばれます。
特に、完全伸展ができなくなります。
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膝折れ現象 |
歩行や走行中に、不意に関節が脱臼するような感じで膝が折れ曲がります。でこぼこ道を走行中などに膝がガクッと折れそうな感じを受けます。
膝折れ現象は、軟骨片や半月板損傷の剥離片が大腿骨と脛骨間に挟まることで生じます。
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弾発現象 |
弾発現象は、膝がバネ仕掛けのように急にガクッという不規則な動きを起こす現象です。きしみ音や振動などを伴うこともあります。
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キャッチング |
キャッチングは棚障害などで棚が膝蓋・大腿関節に挟まれたときに発生し,運動時に膝の引っかかり感を生じます。
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クリック |
膝の中でクリッというクリック音がします。
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半月板損傷が進むと、膝内部での骨の表面が滑らかでなくなり、痛みや引っ掛かりが生じたり、関節液が溜まったりなどいろいろな症状が出現します。
適切な治療をせず放置すると、半月板以外の軟骨や靱帯などの構造物をも傷めてしまい、やがて重篤な状態に陥ります。
上記のような症状が続くなら早めの診察・精査が必要です。
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