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[ Physical Illness ]* @@@ * |
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〔横紋筋肉腫〕 |
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〔横紋筋肉腫〕とは、将来、自分の意思により身体を動かすときに使う骨格筋(横紋筋)になるはずの未熟な細胞から発生する〔悪性腫瘍〕をいいます。 |
〔横紋筋肉腫〕は、身体中のあらゆる部位に発生しますが、好発部位は、頭頸部や泌尿生殖器および後腹膜、そして上下肢となります。
・胎児型横紋筋肉腫
一般に〔胞巣型横紋筋肉腫〕は極めて予後不良です。 |
横紋筋肉腫の病理組織学的分類 |
胎児型 | ブドウ状亜型 |
ブドウ状の外観で泌尿生殖器に発生。 |
紡錘細胞亜型 |
腫瘍細胞は平滑筋肉腫に似た束状。 |
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退形成亜型 |
胎児型と胞巣型の両方に見られる亜型。 |
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胞巣型 | 固形亜型 |
シート状の円形細胞。 |
胎児胞巣混合亜型 |
胎児型と混在。 |
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退形成亜型 |
胎児型と胞巣型の両方に見られる亜型。 |
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多形型 |
大型異型の核と好酸性の細胞質。 |
横紋筋肉腫は、将来、自分の意思によって身体を動かそうとするするときに使われる横紋筋(骨格筋)になる筈の未熟な細胞から発生する肉腫(悪性腫瘍)です。 この肉腫は、現実的には骨格筋ばかりでなく、身体のあらゆる部位にある平滑筋や脂肪、結合織、骨、あるいは軟骨などからも発生します。 好発部位は、頭頸部や泌尿生殖器および後腹膜、上下肢です。 眼の奥や鼻の中、腹部や胸部のいろいろな内臓、膀胱、前立腺、睾丸、肛門などから発生します。 横紋筋肉腫の患者は、その約70%が10歳未満の乳幼児や子どもですが、少年期や青年期の若い人でも発生します。 稀には成人でも発症することがあります。 |
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横紋筋肉腫の病理組織学的な分類は、大きくは次の三種類になります。
・胎児型横紋筋肉腫 それぞれの型の肉腫は、更にいくつかに細分類され、それぞれ遺伝子的背景や罹りやすい年齢、治療成績などが異なります。
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横紋筋肉腫は、通常、初期の段階では痛みや痺れ、麻痺などの自覚症状はほとんど現われません。 この肉腫は、筋肉の深部に発生し急速に増殖する傾向があり、巨大化して気づくようになると、神経が圧迫されることで痛みの症状が出現します。 こうして、異常に気づいた時点では肉腫がかなり大きくなっている場合があります。 横紋筋肉腫では、大きく成長して腫瘤になって発見されることが多いですが、症状は原発腫瘍の発生部位によって異なります。 頭頸部や四肢に急速に成長する腫瘤が感じられるようになったら、まず横紋筋肉腫を疑わなければなりません。 次のような症状が見られたなら、医療機関での診察が不可避です。
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横紋筋肉腫の発生原因はよく分かっていません。横紋筋肉腫を発生させる明確な原因は分からないものの、次のような疾患とは何らかの関連はあるものと考えられてはいます。
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横紋筋肉腫の診断のための検査は、出現している症状などによって異なります。 検査方法は、X線検査やX線CT検査、超音波検査、およびMRIなどのような画像診断検査を主体に行われます。 この腫瘍は、肺や骨髄、骨に転移しやすい性質があるので、シンチグラフィーや全身骨X線検査、PET検査、骨髄穿刺、骨髄生検、およびリンパ管造影などの検査が追加されることもあります。
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横紋筋肉腫の治療は、初期の段階、あるいは、手術をしても機能障害が残らないと判断される場合には、まず手術による腫瘍の摘出をします。 その後、通常は化学療法と放射線療法を併用して治療します。 がんの進行度や部位によっては手術が不可能であったり、手術できても重大な後遺症が予想される場合には、化学療法や放射線療法を先行させ、腫瘍が縮小してから摘出手術を行うこともあります。 通常、手術後であっても、化学療法と放射線療法を併用して治療を継続します。 抗がん剤による化学療法では、硫酸ビンクリスチンやアクチノマイシンD、エンドキサンという3剤併用が有効とされています。 |
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横紋筋肉腫の治療方法としては、可能なら、外科手術により悪性腫瘍を根こそぎ切除して腫瘍細胞を一掃することが理想です。 しかし、この病気の場合、悪い部分を全部除去したと思ってもそうはいかないことが分かっています。 治療の完全を期すために、手術の範囲を広げて切除すればよいのではとの考えもありますが、その場合には組織欠損が激しくなります。 体表であれば、顔面の形状などが著しく変形したりしますし、内臓であれば、臓器の機能障害が深刻なものとなります。 従って、手術は形態温存と機能温存を最優先に行うこととなります。 手術での全面的切除を優先するか、化学療法を優先するかの選択は、腫瘍の発生部位により次のようになります。
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横紋筋肉腫の予後は、腫瘍の発生部位や腫瘍の組織型、進行度、転移の有無、年齢、手術での腫瘍摘出程度などにより異なります。 腫瘍が限局的であった場合の予後は、5年生存率で70%以上と良好で、4人に3人が治癒可能ですす。 しかし、転移のある場合には治療は非常に困難であり、5年生存率は20%程度にとどまります。
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