骨の中心部の骨髄中には、将来、全ての血液成分の元となる「造血幹細胞」というものが存在します。そして、この造血幹細胞には二つの大きな特徴があります。 |
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血液は、造血幹細胞から次々と分化して、赤血球や白血球、血小板などのもとになる各種の前駆細胞に変化し、更に成長し成熟すると赤血球、白血球、血小板成分となって血流中に出てゆくのです。 |
骨の中心部の骨髄中には、将来、全ての血液成分の元となる「造血幹細胞」というものが存在します。そして、この造血幹細胞には二つの大きな特徴があります。 |
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血液は、造血幹細胞から次々と分化して、赤血球や白血球、血小板などのもとになる各種の前駆細胞に変化し、更に成長し成熟すると赤血球、白血球、血小板成分となって血流中に出てゆくのです。 |
◆血液成分の構成がどのようになっているか図でご説明します。 |
血液成分の構成 |
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細胞成分の詳細構成 |
細胞成分には「赤血球」や「白血球」「血小板」などの重要な成分が含まれます。 |
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血漿成分の詳細構成 |
血漿成分は大きくは「有機物成分」と「無機物成分」とから構成されていて、有機物成分は「血漿たんぱく」や「糖・脂質・老廃物」からなります。 |
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血清と血ぺい |
血液を細長いガラス容器に入れて鎮静すると、上部のやや淡黄色の液体成分と下部の赤い塊とに分離します。上部にできる透明の液体は「血清」と呼ばれ、いろいろな病気の治療などに重要な役割を果たします。 |
◆赤血球には、どのような役割があるのかをご説明します。 |
赤血球の構造 |
赤血球の大きさは7~8μmで、せっけ球の個数は、男性で約500万個/mm3、女性で約450万個/mm3 ほどあり、寿命は大体120日程度です。 |
赤血球の役割 |
赤血球は、細胞内に鉄を含むヘモグロビンを有することで、酸素と結合し血流に乗って体中に酸素を運搬します。わずかながら二酸化炭素も運搬します。 |
◆白血球にはどのような役割があるのかをご説明します。 |
白血球の構造 |
白血球は、血液中の細胞成分の一つで、リンパ球、単球の他、好中球、好酸球、好塩基球などの顆粒球と呼ばれる成分を含みます。白血球の大きさは、7~25μmで、体内での個数は4000~10000個/mm3 で、寿命は4~5日程度です。 |
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顆粒球の役割 |
白血球の中の顆粒球には「好中球」「好酸球」および「好塩基球」があり、それぞれ次のような役割を果たしています。
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単球の役割 |
単球は「マクロファージ(大食細胞・貪食細胞)」の一種で、体内に侵入してくる大きな異物の貪食作用をします。また、リンパ球の一つである「ヘルパーT細胞」に対して、侵入してきたアレルゲン(抗原)の情報を提供します。 |
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リンパ球の役割 |
リンパ球は、白血球の25%ほどを占めていて、詳しくは「Tリンパ球(T細胞)」「Bリンパ球(B細胞)」「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」の3種類があります。
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形質球の役割 |
プラズマ細胞。リンパ球に準じて抗体産生に寄与。 |
◆血小板には、どのような役割があるのかをご説明します。 |
血小板の構造 |
血小板は、骨髄中の巨大核細胞という細胞の細胞質がちぎれたもので、核を持たず形も不定形です。血小板の大きさは1~4μmで、血液中に10万~40万個/mm3 程度含まれています。寿命は3~10日程度で、死滅すると脾臓で破壊されます。 |
血小板の役割 |
血管が損傷したときに傷口を塞ぎ、出血を止める役割を果たします。 |
◆血漿には、どのような役割があるのかをご説明します。 |
血漿の作用 |
血漿は、血液中の液体成分で、血液の55%を占めています。その内の91%は水分で、その他に、血漿たんぱく質、脂質、糖類(グルコース)、電解質(無機塩類)および老廃物を含んでいます。 |
血漿たんぱく |
血漿中に溶けている血漿たんぱく質には、アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲンの3つがあります。 |
糖・脂質・老廃物 |
血漿中の糖分や脂質は栄養分として各臓器などに運搬されます。また、老廃物は腎臓に運ばれて排泄されます。 |
電解質(無機塩類) |
電解質は、水に溶け電気を通す塩化ナトリウムのように電荷を持ったイオンとして解離する物質です。電解質は、酸塩基平衡、水分の保持、細胞膜の電位差などを維持する、生理的に重要な役割をもっています。 |
水分 |
血漿中の水分は、体内の組織に水分が不足すると血液内から補給し、逆に体内の水分が余分になると血液中に吸収される役目を果たします。 |