ラッサウイルスを保有するネズミの唾液や尿、排泄物に直接接触したり、汚染された食物の摂取、患者の咳などによる飛沫や患者の血液などの接触などで感染します。
ラッサ熱の潜伏期間は、5~21日で、突発的で40度C前後の発熱や全身倦怠、頭痛、咽頭痛、吐血、下血などの初期症状で発症し、徐々に進行します。
発症後3~4日目には大関節痛や腰部通が現れ、頭痛、咳、咽頭痛の他、後胸骨痛、心窩部痛、嘔吐、下痢、腹部痛などの症状が見られます。重症化すると、顔面や頚部の浮腫、消化管粘膜からの出血、脳症、胸膜炎、心のう炎、腹水がみられるようになり、時にショックが現れます。
一旦軽快後に2~3か月して、再燃することがあり、回復後に聴覚神経(難聴)をはじめとする、知覚神経麻痺や歩行失調の症状が残ることがあります。妊婦では胎内死亡や流早産を起こすことがあります。
西アフリカ諸国で毎年、10万~30万人が感染し、内5000人が死亡しています。感染者の80%は重症で、20%が軽症です。ラッサ熱には特別な好発年齢はなく男女差もありません。
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