げっ歯類、鳥類、ウサギ、羊、犬などとカクマダニ、チマダニなどの間で感染環が維持されています。
ヒトには、ロッキー山紅斑熱に感染したマダニなどに刺咬されて感染しますが、マダニの活動期である春から夏にかけて多く発生します。
ヒトからヒトへの直接的な感染は起こりません。
リケッチアは、血管内皮細胞の中で繁殖し、皮内、皮下、脳、肺、心臓、腎臓、肝臓、脾臓の血管などによく感染します。
リケッチアが細い血管が感染すると、血栓ができて閉塞してしまいます。
マダニに刺されてロッキー山紅斑熱リケッチアに感染すると、3~12日間の潜伏期間の後、突然、激しい頭痛、悪寒、極度の疲労感、虚脱感、筋肉痛などの症状で発症します。
発症すると数日以内で高熱がでて、から咳が出続けたりします。この症状は重い場合には1~2週間続きます。
発熱後4日ほどすると手首や足首に特に痒みを伴わない斑丘疹が出現し、発疹は手のひら、足の裏、前腕、首、顔、わきの下、臀部、胴体部に急速に広がってゆきます。
初期に平らでピンク色の発疹は、徐々に色が濃くなり少し盛り上がってきます。
更に4日ほど経過すると、皮膚に紫色の点状出血が出現し潰瘍ができます。
脳内血管に感染すると、落ち着きを失い、吐き気、嘔吐、腹痛などの症状の他、頭痛や不眠、せん妄などの症状も現れ、昏睡状態に陥ることもあります。
重症になると死に至ることもあります。
診断や治療の遅れ、高齢者、冬季の発症などでは、致死率が高くなります。
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