Typical diagnostic method
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アルコール性肝障害は、アルコールの長期継続的摂取によって起こる障害なので、早期に発見し、断酒などの厳しい対処をすれば、〔肝臓がん〕まで進行しないうちに止めることができます。逆にいえば、正しい治療をしなければ、高い確率で〔肝臓がん〕にまで行く可能性があります。
通常の健康診断による血液検査や尿検査を行って、その結果で〔アルコール性肝障害〕の疑いがあると考えられる場合には、肝臓の超音波エコー検査や、CTスキャンによる断層撮影検査まどを行います。
肝臓は再生が利く臓器であり、常に活発な新陳代謝を行っています。肝臓内で機能している酵素に「GOT」「GPT」「γ-GPT」などがあり、これらは肝臓内で触媒の働きをしている酵素ですが、通常時でもごく少量は血液中に流入しています。
血液中のGOTやGPT、γ-GPTの量が異常に多くなると、それは何らかの肝機能障害によるものと考えられます。特に、アルコール性肝障害があれば、γ-GPTは確実に上昇します。
〔アルコール性脂肪肝〕では、γーGTP値は100以上を示し、GOTがGPTより高い値となります。超音波エコーの検査で、画面上にギラギラと輝く特徴的な肝臓が映し出されれば、〔脂肪肝〕です。
〔アルコール性肝炎〕では、GOT値が非常に上昇します。GPTも上昇はしますが、少々です。γ-GTP値は通常時の2倍くらいになります。
〔アルコール性脂肪肝〕の場合は、継続的な飲酒癖により、肝臓に繊維が増える肝繊維症になっていたり、更に進行して肝硬変を起こしている可能性があるため、肝臓に針を刺して肝臓細胞を採取して、顕微鏡による病理検査(肝生検)を行います。
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