Typical diagnostic method
|
急性肝炎の共通的な検査としての肝機能検査では、肝細胞の破壊にともなって、血液中濃度が上昇することになる、酵素AST(GOT)やALT(GPT)などの血中濃度を測定します。
A型肝炎の疑いがあるときの診断には、肝機能の状態と血中の「IgM-HAV」を測定して確認します。このような検査を迅速に行うキットが市販されています。
B型肝炎の診断には、血液検査によって肝機能の状態とB型肝炎の状態を示すウイルスマーカーを測定します。ウイルスマーカー検査では、B型肝炎ウイルス感染の指標となるHBs抗原や、状態によってIgM-HBc抗体、HBe抗原、HBe抗体、HBc抗体、HBV-DNAなどを測定します。
C型肝炎の診断では、先ず、血液検査として、IgM型HA抗体、HBs抗原、IgM型HBc抗体、HCV抗体検査を行います。
ここで、A型肝炎、B型肝炎でないと確認した後、HCV-RNAを検査し、HCV抗体が陰性か低力値であれば、C型急性肝炎と診断されます。HCV抗体が陽性の場合、数か月後に再検査し、抗体値が上昇していれば急性肝炎、そうでなければHCVキャリアの急性憎悪と診断されます。
HCV抗体検査が陽性の場合、HCV-RNAが陰性なら慢性肝炎ではありません。感染が確定された後の継続的な検査としては、肝硬変や肝がんの早期発見、早期治療の手段として、肝機能を定期的に検査します。
肝予備能検査
|
ヘパプラスチンテスト、ICG15分値、PT/aPTT、Alb、ChEなど
|
肝の線維化
|
IV型コラーゲン、ヒアルロン酸など
|
肝癌の検査
|
AFP、AFP-L3、PIVKA-II、超音波断層走査、造影CT、MRIなど
|
病理学的検査
|
肝生検により肝臓の傷害、リンパ球浸潤や線維化などの組織学的評価
|
|