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(Congenital rubella syndrome)


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 〔先天性風疹症候群〕は、妊婦が妊娠初期に風疹に初感染したときに、新生児に多様な奇形を生じされる先天性異常症です。

 風疹に免疫のない妊婦が妊娠初期に風疹に罹ると風疹ウイルスが胎児にまで感染します。

 出生後多様な奇形を生じることがあり、これが先天性風疹症候群(CRS)です。



 この病気の病原体は風疹ウイルルであり、妊婦が妊娠3か月以内に風疹に初感染した場合に起こるとされています。


 この病気は妊婦が風疹ウイルスに初感染した場合に起こりますが、発生頻度は次のようにいわれています。

 風疹の流行年とCRS発生の多い年度は完全に一致しています。日本での発生率は、出産10万人あたり、1.8~7.7人です。

風疹ウイルスの初感染時期と発症頻度
妊娠4週目まで  50%以上
妊娠5~8週目  35%以上
妊娠9~12週目  15%以上
妊娠13~16週目  8%以上
妊娠20週目以降  ほとんど影響はでない。


 母親が感染しても母親には何も症状がない不顕性感染となることが15%くらいありますが、この場合でも胎児に対してはCRSは起こりますので注意が必要です。

 CRSの三大症状は、「先天性心疾患」、「感音性難聴」および「白内障」です。特に、先天性心疾患と白内障は妊娠3か月以内に母親が風疹に初感染した場合に多く発生します。難聴はそれより遅い時期での感染でも発生します。高度な難聴になることが多いです。

 これら三大症状以外にも、低出産時体重、網膜症、肝脾腫、骨端発育障害、血小板減少性紫斑病、糖尿病、発育遅滞、精神発達遅滞、小眼球など多岐にわたる症状が出現することがあります。